インプラント治療とは、歯を失った部分を人工歯で補う治療法です。チタン製の人工歯根(インプラント)をアゴの骨に埋め込み、それを土台にして人工歯を装着するため、入れ歯のようにズレることがありません。
使用する人工歯は審美性に優れたセラミック製で、施術後はどれが人工歯なのかわからないほど自然な仕上がりになります。噛み心地も本物の歯とほとんど変わらないため、まるで本物の歯がよみがえったように感じることでしょう。
メリット | デメリット |
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・違和感がほとんどありません ・本物の歯と同じようにしっかり噛めます ・ずれたり外れたりしません ・周りの歯に負担がかかりません |
・外科処置が必要です ・治療期間が長めになります ・保険が適用できません ・症状によっては処置できません |
患者さんが安心出来るインプラント治療のために、以下の事を行っています。
当院では、3D化された画像で歯を診断できる歯科用CTを導入しています。従来、インプラント治療の際はパノラマの平面的な画像で分析していましたが、CTを活用することで、より安全・的確な診断ができるようになりました。
レントゲンなどで多くの患者さんが気にするのは、被ばく線量。歯科用CTの大きなメリットの一つは、この被ばく線量が少ないことです。下記のデータからも、圧倒的に安全性が高いことがわかります。
1年間の自然被ばく線量 | 約2.4msv |
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飛行機での被ばく線量 (東京・ニューヨーク往復時) |
約0.19msv |
フイルムのパノラマ撮影機 | 約2.4msv |
医科用CT(胸部) | 約6.9msv |
歯科用CT | 0.04msv以下 |
自分の歯と同じようにインプラントにも歯周病菌は発生していまします。 せっかく埋めたインプラントもメインテナンスを怠ると周りの骨が溶けてしまい抜けてしまうことがあります。 一生使い続けるため定期的にPDT治療によるクリーニングをしましょう。
増え続ける糖尿病患者様のHbA1cと微量アルブミンを院内で迅速に測定できます。
HbA1cは全血1μLと非常に微量であり、前処理が不要で、6分で結果表示し、HPLCとの相関も良好です。微量アルブミンでは尿40μLの検体で定量測定、7分で結果表示し、1 つのカートリッジで微量アルブミン/クレアチニン濃度を同時測定します。
当院では、短期間でしっかり固定できるインプラント「HA(ハイドロキシアパタイト)インプラント」を採用しています。これは東京医科歯科大学の先生方によって開発されたインプラントで、長期にわたって使用され続けている症例も数多く存在する、安全性の高さから選びました。
インプラント手術はもちろん、根管治療、歯髄保存治療、歯周外科手術などの予後や細菌検査の精度は、感染をどれだけ排除しえたかに左右されます。
高圧タイプのサクション”iサクション”は血液等粘性のあるものも吸引可能ですので小手術時に使用する吸引ポンプとして活躍いたします。
HAインプラントを使用すると、インプラントとアゴの骨がすばやく癒着します。従来のインプラント治療では思うように癒着が起こらず、痛みや腫れが発生することがありましたが、HAインプラントなら痛みや腫れを最小限に抑えることができるのです。
早ければ下顎は1.5~2カ月でインプラントと骨が結合します。上顎は2~3ヵ月で
す。つまり、治療期間の短縮にもつながるわけです。
「インフォームドコンセント(説明と同意)」とは、患者さんに治療に関する情報をしっかりと伝え、納得いただいたうえで治療を開始することです。インプラント治療は臨床数も多く、安全性の高い治療ではありますが、失敗するリスクがないわけではありません。インプラント歯周炎という治療後の問題もありますので、患者さんのブラッシングについてもアドバイスします。
当院では、インフォームドコンセントを重視し、治療の概要はもちろん治療によるリスクまで包み隠さず正しくお伝えしています。
当院のインプラント治療は院長のほか、豊富な経験と実績を持つインプラントのプロフェッショナルである津山康彦先生と西條英人先生、鳥羽修平先生をお招きして行っています。より安全性を高めて患者さんに安心して治療に臨んでいただくために、日本最高峰の技術力と最先端の機器を揃えております。
- 【静脈内鎮静法を採用しています】
- インプラント治療は手術を伴うため、患者さんによっては恐怖を感じてしまうことも多々あります。そこで当院では、痛みはもちろん精神的な負担をやわらげるために静脈内鎮静法と局所麻酔を採用しています。
- 静脈内鎮静法は、点滴から少しずつ麻酔薬を投入することで、不安や恐怖心が薄れてリラックスした状態になる麻酔法です。全身麻酔のように意識がなくなるタイプではなく、治療が終わればすぐに動けるようになります。
当院ではインプラント治療後のメインテナンス用歯磨き粉
「インプラケア―」を使ったインプラント歯周炎の予防を行っています。
アゴの骨に2~4本の人工歯根を埋め込み、それを支えにして固定するタイプの入れ歯です。通常のインプラント治療を行うには骨量が足りない方や、総入れ歯が不安定でしっかり噛めない方におすすめです。
17年経過した症例
抜歯したその日のうちにインプラントを埋め込む方法です。通常のインプラント治療では数ヶ月の治療期間が必要ですが、この方法なら手術当日に噛める歯が手に入ります。
手術中
術前抜歯インプラント埋入
歯ぐきに3mm程度の小さな穴を空けて行うインプラント治療です。通常のインプラント治療では歯ぐきを切開しますが、その必要がないため身体的な負担を抑えられます。また、手術後の腫れや痛みも少なくなります。
上アゴの骨に厚みが足りず、インプラントを埋め込めない場合に行う方法です。歯が抜けた部分から骨を補う物質を入れて骨の厚みを増すことで、インプラントを埋め込めるだけの厚みを作ります。
上顎洞と呼ばれる空洞から膜を剥離してできたスペースに人工骨を移植する事により、インプラント埋入手術に必要な骨の厚みを獲得する方法です。膜を傷付けずに剥離するのにはそうとうな技術を要し、熟練した歯科医でなければ難しい施術です。
上顎洞底の骨が1mmでした。
上顎洞粘膜を8mm挙上し、対合歯との咬合関係も良い感じでした。
右下の写真はCT画像です。
歯周病などによって骨がなくなり、インプラントを埋め込めない場合に行う方法です。骨が足りない部分に人工の膜を入れて骨が再生しやすいスペースを作り、そこに骨を補う物質を入れて骨の再生を促します。
PRP療法とは患者さんの血小板を濃縮してつくったPRP(Platelet Rich Plasma:多血小板血漿)を使用した再生療法です。血小板に含まれる細胞増殖因子によって、破壊された骨や歯周組織の再生を促します。患者さん自身の血液を利用するため、拒絶反応の心配もなく高い再生効果が得られます。
失ってしまった歯の代わりに人工歯根を埋め込み、自然の歯とまったく同じ機能を提供してくれるインプラントは、今までと変わらない不自由のない生活を送りたいという患者様にとって夢のような治療です。しかし、インプラントには埋め込む顎の骨が充分でない患者様にはそのままでは治療できないという欠点があります。この欠点を補うために、骨を造る処置である骨造成術や骨移植術が生まれ、その技術も年々進歩してきました。
今では、自分の生きた細胞から失った組織を再生させようとする新しい医療(組織工学)が注目を浴びています。その結果生まれたインプラント治療技術が、治りが早く痛みが少なく身体にやさしいと評判の骨造成法「PRP(多血小板血漿)骨再生療法」を応用した「PRPインプラント療法」です。
当院では歯科治療の安全性を向上させるために、治療中に患者さんの脈拍数や血圧などを表示する「生体情報モニター」を導入しています。生体情報モニターでは、「脈拍数」「血圧」のような情報を数値化してチェックできます。
患者さんが高血圧や心臓疾患などのトラブルを持ちの場合でも、生体情報モニターによって体の状態をリアルタイムで細かく観察できるため、異常を即座に察知できます。安心して処置に臨んでいただけるよう、万全の体制を整えることも、当院の役割です。
濃縮フィブリンゲルの分離
ガラス製の採血管(プレーン)を使用する。
採血後、採血管を振らずに速やかに分離機へセットする。
フィブリンゲル
分離後、使用直前まで採血管から取り出さない。
分離したフィブリンゲルは用途に応じて適切なサイズに減菌されたハサミでカットする。
分離状態
フィブリンゲルの採取
フィブリンゲル膜
分離したフィブリンンゲルを減菌されたガーゼに挟み圧接する。
濃縮フィブリンゲルキッド
プラスチック製の採血管(プレーン)を使用する。
採血後、採血管を振らずに速やかに分離機へセットする。
フィブリンリキッドを補填材と混ぜ使用する場合は分離後、フィブリンキッド(黄色部分)を減菌されたシリンジ等で採取し減菌されたガラスシャーレ等の容器に移し補填材と混ぜる。
その後10分ぐらいでゲル化するので使用用途に応じて大きさを減菌されたハサミでカットする。
患者様の血液を遠心分離機(メディフュージ)にかけただけですので、添加物が一切入っていません。 最新の再生医療機器を使用すれば、回転数や回転時間を調整することによって、このような感染リスクの少ない血小板濃縮フィブリンゲルを作製できます。 用途としては再生治療に用います。 できたフィブリンゲルは、骨を増やしたい部分に埋入したり、平たくつぶしてメンブレンとして使用してソケットリフト、サイナスリフトとして使用します。
ピエゾサージェリー |
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インプラント治療を行う際に、歯やアゴの骨を切削するための機器です。3次元超音波振動を利用することで、神経や血管などを避けて骨だけを安全に切削できます。 |
iサクション |
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インプラント治療中に血液などを吸引するための機器です。血液をスムーズに吸引することで、手術をより安全に進められるようになります。 |
お客様から暖かいお手紙を頂きました(クリックすると大きく表示されます)
患者様の声
入れ歯の時は硬い物を噛むと動いていましたが、インプラントにしてから何でも食べれるようになりました。
また、くしゃみやあくびをすると入れ歯がはずれたり、口から飛び出ることがありましたが、そういう不安もなくなりました。
そしてなんといっても、入れ歯の顎の部分がなくなったので話し易くなり楽になりました。
本当にインプラントをして良かったと思います。
他の医院にて失敗したインプラントをリカバリーした症例
私はこれまで部分入れ歯を2ヶ所していて笑うと金具が見えたり違和感もあり恥しいなあと思っていて、歯周病でまた歯を失うことになりこれ以上入れ歯はしたくないと思いインプラントを考えるようになりました。
どこの歯科医院がいいかなあと思っていた所インプラントの看板が目について谷口歯科医院に行ってインプラントの詳しい説明を聞いて、多少不安もあったのですが先生を信頼して左下3本、左上2本、右下3本、右上1本と4回に分けて手術しました。
※画像をクリックすると拡大してご覧になれます。
今も治療中ですが歯が入るまで不便を感じることもあったのですが、先生始め衛生士さんが歯のみがき方など丁寧にご指導していただき今までの歯のみがき方が間違っていてもっと早く出会っていればと後悔しました。歯が入ってからは見た目もきれいになり何でもしっかりと噛めるようになり満足しています。ありがとうございました。
インプラントに数年前から関心があった私ですが、いざ自分がするとなると不安と知識のなさで踏み切れないでいましたがうさみみを見ていて何回もインプラントの記事が出ている当院に思い切って予約をしてみました。
初めて行った時、最初に驚いたのは殺菌ディスペンサーが導入してあり殺菌スリッパで気持ちよく受付できた事です。次に目に入ったのはAEDが設置されている事です。患者に対する気配りが素晴らしいと感心しました。
スタッフの方々もアットホームな感じでリラックスして診察していただけます。
インプラントについて詳しく説明していただき症例が年間200本と聞き初めてだったのにまったく怖さとか不安がありませんでした。術後も順調に過ぎインプラントにして快適です。違和感なく全く自分の歯と区別なくおいしく食事が出来食べる楽しさを感じています。
部分入れ歯の時は口臭が気になったり歯磨きが面倒でしたが歯磨きも自分の歯と区別することなくごく普通に自分の歯と一緒に磨けます。もっと早くすればよかったと思います。これからは定期的に通院し全体の歯のケアもしていただき大切にしていきたいと思います。谷口先生の技術の高さと歯の治療に対する熱心さに敬服しております。
広島での出張オペの様子
予後は順調とのことです
【ポスター演題名】
和文:若年層に対するインプラント治療の経験
英語:Experience of the implant treatment for younger age group
名前:谷口 雅人、谷口かおる、森藤恵梨子、多内博子
MsatoTANIGUCHI、KaoruTANIGUCHI、,ErikoMORIHUGI、HirokoTAUCHI、
【所属】
和文:医療法人 谷口歯科医院
英語:medicalcorporationTaniguchi DentalClinicDepartmenntofOralandMaxillofacialSurgery,
MitsuiMemorialHospital
インプラント治療は様々なメディアで取り上げられる機会が多くなり、部分欠損補綴に対する治療法としてブリッジや可撤式義歯と並び確立した治療法と考えられている。インプラント治療は中高年層を対象とした症例がほとんどで、20歳未満の若年層へのインプラント治療の報告は少ない。これは、顎骨成長期にあたる期間において、インプラント治療が顎骨にどのような影響を及ぼすのか、確かな医学的根拠が示されていないためと推察される。しかし、10歳代で不幸にも歯を消失し、その補綴治療に直面した時、隣接歯の削合を拒否し、インプラント治療を強く希望する患者も多い。このような症例では、顎骨成長が終了する時期まで待つという考えが一般的であり、それまで期間、可撤性義歯で対応してきた。しかし、若年層は可撤性義歯を装着しないことも多く、隣接歯や対合歯の移動から不正咬合に至った症例も経験した。そのため、顎顔面骨の成長が減少するといわれている13歳前後からインプラント治療ができないものなのかと思案していた。
今回、症例を慎重に選択し、十分なインフォームドコンセントが得られた若年層に対してインプラント治療を行ったのでその概要を報告する。
16歳、男性。主訴は左下の歯肉が痛み噛むことができない。既往歴、家族歴、生活歴に特記事項なし。現症は36残根となり、周囲歯肉は腫脹していた。
(初診時の口腔内写真、パントモXp)
治療計画およびインフォームドコンセントは、要抜歯であること、その後、何らかの補綴治療が必要であり、義歯、ブリッジ、インプラントのメリットデメリット、若年層への影響が不明であることなどについて説明を行った。保護者にも同様の説明を行い、両者の意向を慎重に確認しインプラント治療を行うこととした。平成21年8月にアドバンス社製AQBインプラントTタイプ5MLを36番部に植立した。
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(術後のレントゲン写真)
術後経過は良好であり、平成21年11月にMB冠を最終補綴物として装着した。5年経過した現在もメンテナンスを継続しているが経過良好である。
(最終経過観察日2014年5月31日、口腔内写真、レントゲン像)
9歳、男児。事故により11が脱臼し欠損したため来院した。
(初診時口腔内写真、レントゲン写真)
既往歴、家族歴、生活歴に特記事項なし。保護者の意向として義歯は希望されず、健全歯の切削のも否定的であった。そこで、インプラント治療について説明し、この年代では口腔衛生管理が行き届かないため家族の協力が不可欠であること、顎骨への影響が不明であることを説明、さらに何度か話し合いの場を設け、同意が得られた。平成25年12月アドバンス社製AQBインプラントTタイプ4MLを11部に植立した。
(手術時の口腔内写真、レントゲン写真) CT画像
平成26年4月にHJK冠を装着した。現在7か月経過しているが、顎顔面成長量を考慮し、HJKの定期的な交換を考慮しながら経過観察中である。
(最終経過観察日2014年6月23日、口腔内写真、レントゲン像)
若年層は心理的影響を受けやすい時期である。そのため、欠損部位に対する審美的要求は、むしろ成人層よりも高い。最近、歯の保存が浸透してきたため、切削を希望しない患者が増加している。また、保護者も同様な考えを持っているため、インプラント治療を心理的に受け入れやすい状態にあるものと推察される。
身や家族の協力が不可欠となる。このような点を慎重に繰り返し説明することで、インプラント治療を受けいれる環境が整うものと考えられる。患者本人、親、医療者の連携・意思疎通を十分に図ることが若年層へのインプラント治療には必要である。
骨年齢から成長過程をみてみれば症例2(手の写真)は年齢10歳と推定されるため、今後も経過観察が必要である。
大阪大学歯学部臨床教授 堀内 克啓先生の講義に娘の谷口咲香、飛鳥と共に骨を作る術式の講義を受けて参りました。